U_20160118
マタドール30口径 セカンドジェネレーションのバルブ問題
マタドールの30口径のGen2で、何百発か撃つとバルブに問題が出るようです。エアが出なくなったり、バルブがオープン状態になったままでエアが全部出てしまったりと・・・
Keyser氏がビデオで問題点を説明しています。
結論:
エドがバルブの設計に問題があったことを認め、交換用のパーツを再設計、オーナーに配布することにしました。
問題としては、30口径のハンマースプリングのテンションを押さえるため、ハンマーの質量アップをしたのですが、バルブのロッド径が従来設計のままだったので耐えられなかったようです。
数百発(ばらつきはあると思いますが)撃った時点でバルブのロッドが、ロッドを支えているスリーブと干渉して、食いついてしまうとのことです。バルブのロッドを磨けばまた使用できるとのことですが、不便ですね。
結局、バルブのロッド径は2mmから3mmに変更し、オーナーに再配布されるとのことです。
コメント
銃の設計者として、エンジニアとしての私のミスである、と認めているところは潔いと思います。
結局、エドガンはこういう側面があります。
どうしても量産の銃ではないので、問題が発見されることがあります。
その場合は、過去においてもそうですが、オーナーがこういうフォーラムで議論する。そして、フォーラムやビデオを使ってエドに問題点を訴えて、解決してもらうという流れになります。ここで、オーナーさんはエドと一緒に改良していくという機会を共有することができるとともに、結構な忍耐強さが必要となります。
エドは改良を続けるので、これからも新しい銃は出てくると思います。
R3Mの22口径と25口径は、かなり確立してきた感じがしますが、それ以外を購入される場合は、是非あらかじめ理解しておいてほしいエドガンの一面です。
2016/02/15 追加情報
新しいバルブのテストが進行しているのは聞いていましたが、ついに修理完了との報告が出てきました。
取り組んでいるメンバーが、またすごいです。
エドガンについて造詣の深いフィールドテスターKeyser氏に、元軍人でエアライフルのメンテの神様Rowe氏、機械加工から熱処理まで何でもござれのHagan氏がエドと情報と意見を交換しながら3mmバルブの開発とテストを完了したようです。そこにあらゆるエアライフルを知りつくしているWingman氏も知見を提供しています。オールスターですね!
とりあえず、30口径スタンダードで、880ft/s、最大の速度差9ft/sぐらいで試験できたようです。これを5ft/sぐらいまで落としたいとのことです。今後、出回っている全てのマタドールGen2用に交換キットが作られるようです(30口径longは、もう少しスピード出ると思います)。
こういうように問題があったら、トップの技術を持ったいろんな国の人達がエドと協力して修理して、オーナーにできたものを提供していくというのは、エドガンのスタイルだと思います。私はこういうスタイルがかなり好きです。
しかしながら、好きな方と、好きでない方はいらっしゃると思いますので、ご参考にしていただければと思います。
ところで、ここには書かれていませんが、Keyser氏は、初めの試験で1日に300羽のハトを狩猟したとのこと・・・うらやましい環境です。
おぉ、さらにこのバルブを使って上位に入賞したと、100m競技で何度も上位に入賞されているVeerkrachtさんが独自に作られたバルブを公開されました。これは秘密のものでは!?今後の展開が楽しみです。